脳腫瘍とは
脳腫瘍とは、脳のがんのことです。
頭蓋骨内に腫瘍が発生している状態を言いますが、その種類は100以上に分類されます。
なお、膿腫瘍は大きく2つのタイプに分けることができます。
その2つとは、頭蓋骨内の組織から発生する原発性脳腫瘍と他の臓器で発生した腫瘍(肺がん、乳がん、大腸がん、頭頚部がん、膀胱がん など)が血液によって運ばれて転移する転移性脳腫瘍です。
ちなみに原発性脳腫瘍は、さらに脳実質内腫瘍と脳実質外腫瘍に分けられるのですが、前者は悪性、後者は良性が多いと言われています。
脳腫瘍の種類
良性、悪性を問わず様々なタイプの腫瘍がみられるのも脳腫瘍の特徴ですが、その中で最も多いとされているのが神経膠腫(グリオーマ)です。
これは原発性脳腫瘍の30%以上を占めると言われ、脳実質内腫瘍のひとつです。
同疾患は、周囲の脳に染み込むように広がっていきます(浸潤)。
したがって正常な脳組織との境界は不鮮明のため、手術で全てを取り除くことは困難です。
通常は再発を予防するために術後放射線療法や化学療法などが行われます。
そのほか脳実質内腫瘍には、血管芽腫、髄芽腫があります。
一方、脳実質外腫瘍では、髄膜種、神経鞘種、下垂体腺腫などがありますが、髄膜種は神経膠腫の次に患者様が多いとされる原発性脳腫瘍です。
脳腫瘍の原因
脳腫瘍の発症の原因については、現時点では特定されていません。
なお、遺伝や日頃の生活習慣の影響で起きるということもありません。
ただ小児に発症しやすく、小児がんとしては白血病の次に多いと言われています。
そのため、乳幼児から高齢者まで、あらゆる世代で起きる病気でもあるのです。
脳腫瘍の症状
よくみられる症状については、頭痛や吐き気、片麻痺、聴力障害、視野障害、言語障害、てんかん発作などですが、小児の場合は片麻痺の症状は出ません。
診断をつけるにあたっては、MRI等といった画像検査で判断することができます。
脳腫瘍の治療
脳腫瘍の治療に関しては、外科手術、放射線療法、化学療法(抗がん剤)などが行われます。
最も有効とされているのが腫瘍をすべて摘出する外科手術ですが、発生場所によっては切除ができませんので、その場合に放射線療法や化学療法が行われます。